マンションのリノベーションを行うケースが多くなっていますが、計画を進めていくには構造と管理規約をチェックする必要があります。マンションの場合、通常であれば管理組合が管理規約を作って管理を行っています。

リノベーションが可能な部分は専有部分のみとなりますが、外壁に面する部分やバルコニーに関しては専有部分となっていないのが普通です。特に鉄筋コンクリート造では、ラーメン構造ではなく壁式構造を採用している場合、耐力壁に手を加えることができませんので事前に構造と管理規約をチェックする必要があるのです。規約によって外壁部分のリノベーションが可能であっても、壁式構造の場合には手を加えることができない点を理解しておく必要があります。

リノベーションの基礎知識:耐震性能も評価

リノベーションを行う際にほとんどの人はプランについてのみ気にしますが、長く住むことを考えれば耐震性能についての評価も欠かせないものとなります。リノベーションは構造体をスケルトンと考え、内部のみを改修するのが本来の工法になりますので、構造体の耐震性能が十分でなければ良い住まいは実現できないのです。特に物件を購入してリノベーションを行う場合には、新耐震基準で設計されているかどうかも重要な判断要素になると言えます。耐震性能は構造計算ができる建築士でなければ判断できませんので、設計事務所にリノベーションを依頼することも視野に入れる必要があるのです。